(日時)2023年5月14日(日)9時半~16時半(予定)
(会場)名古屋学院大学(ハイブリッド開催)
総会実行委員(開催校幹事)榎澤幸広会員
(総会テーマ)「文化戦争とリベラル憲法理論のゆくえ」
「『文化戦争』とは,ある文化的な事柄に関して『正統的orthodox―進歩的progress』といった対立する見解が,その公的な正しさをめぐって公論の領域で論戦を展開し,社会を政治的に二分してしまうような状況である」(志田陽子『文化戦争と憲法理論』(2006年)3頁)。文化戦争は,特にアメリカにおいて,これまで議会や法廷を舞台として激しい対立を生んできたが,トランプ政治に象徴される分断を煽る状況が各所に見出される今日,様々な価値観の対立が社会の分断を修復不能なまでに広げているように思われる。そうした状況は,プライバシー権,表現の自由,法の下の平等といった憲法上の権利の基本的理解にも動揺を生じさせているのではないか。
そこで,本研究総会においては,各自の研究成果を踏まえ,価値観の対立と社会の分断が起こる要因と解決に向けた展望について報告者に論じてもらうこととしたい。その上で,寛容と統合とを両立させる「憲法理論」の構築の可能性について議論を深めていくこととする。
(報告者)※タイトルは仮のもので,変更となる場合がございます。
茂木 洋平 会員(桐蔭横浜大学)
「人種的分断の防止の視点からのAffirmative Actionの意味の再検討」
徳永 達哉 会員(熊本大学)
「特定の価値観を正統と位置づける権威とシンボリック・スピーチのゆくえ」
上田 宏和 会員(創価大学)
「中絶規制の判断枠組みに関する合衆国最高裁判所の迷走—Dobbs判決に対する反駁」
(コメンテーター)
南川 文里 氏(同志社大学,社会学)
松尾 陽 氏(名古屋大学,法哲学)
(司 会)
関沢 修子 会員(二松学舎大学)
栗田 佳泰 会員(新潟大学)
※13時20分より事務総会を開催いたします。
会員には詳細を記しました通信185号をメール配信いたしましたが,エラーにより受信できない場合がございます。その場合は,事務局までお知らせいただけると幸いです。
5月4日までに通信185号に記載した出欠確認フォームにご出欠をお知らせください。
<若手会員交流会の開催について>
対面での開催に伴い、5月研究総会の昼休みに若手研究者の情報交換・自己紹介などを目的とした若手交流会を開催します。昼食の弁当代は、憲理研で負担します(上記フォームから要事前申込)。
「若手」の厳密な定義はありませんので、院生・非専任・任期付教員の方など、ふるってご参加ください。
<抜き刷り頒布会について>
会員間の研究交流の一環として、研究総会の会場入り口にて、抜き刷り頒布会を開催します。頒布場所にある抜き刷りは、ご自由にお取りください。
どなたでも自由に抜き刷りを置いて頂いて構いません。なお、研究総会終了後、残部は各自でお持ち帰りください。